そもそもあさりとしじみの違いって何だろう?
パッと見ると違いが分からない!? そんなあさりとしじみですが、形状や生息域によって実は全然違うんです。なんといってもしじみには、あの有名な成分「オルニチン」が含まれているんですよね。しじみから採れる旨味成分の濃さにもやはり違いが生まれます。
あさり | しじみ | |
マルスダレガイ目マルスダレガイ科 | マルスダレガイ目シジミ科 | |
生息域 | 海水 | 汽水(ヤマトしじみ)淡水(マシジミやセタしじみ) |
生息範囲 | 日本、朝鮮半島、台湾、フィリピン、フランス、アメリカなど | 日本、朝鮮半島、ロシアなど |
大きさ | 直径約3~6㎝ | 直径約2㎝ |
産卵時期 | 春・秋 | 夏 |
味わい | あっさり淡泊 | 独特で濃厚 |
特徴 | 血中コレステロールを下げる「タウリン」が含まれている | 肝臓に良いアミノ酸「オルニチン」が含まれている |
潮干狩りで有名なあさりは、海の砂や泥の中に生息している二枚貝です。一方でしじみは、河口の淡水域や、淡水と海水が混ざり合う「汽水」と呼ばれる過酷な環境に生息しています。
水の塩分濃度が変化するだけで生産量に大きく影響を与えるほど、しじみは繊細な生き物なんです。
あさりとしじみの栄養成分の比較
「あさり」という名前だけあって、しじみと比べると“あっさり”な栄養成分です。一方でしじみはあさりと比較してみると意外にカロリーがありますが、その分だけ旨味も栄養も詰まっています。
(100gあたりの比較)
あさり | しじみ | |
エネルギー | 27kcal | 54kcal |
水分 | 90.3g | 86.0g |
たんぱく質 | 6.0g | 7.5g |
脂質 | 0.3g | 1.4g |
炭水化物 | 0.4g | 4.5g |
食塩相当量 | 2.2g | 0.4g |
(参考:食品成分データベース)
●あさりの「タウリン」の特徴
あさりの旨味成分を構成しているアミノ酸「タウリン」には、血中コレステロールを低下させて動脈硬化などの生活習慣病リスクを下げる働きがあります。
●しじみの「オルニチン」の特徴
酒飲みにはしじみ汁が効くと昔からいわれているのは、しじみに含まれているアミノ酸「オルニチン」が関係しています。
しじみは冷凍すると旨味がギュっと詰まって美味しくなるといわれています!
あさりもしじみも美味しく食べるなら「砂抜き」を大切に!
生息域や形状、栄養成分の観点から比較してみると、あさりとしじみがまったく異なる貝であることがわかりますよね。旨味も違いますから、料理に合わせて調理方法も変えてみてはいかがでしょうか。
どこまで旨味を引き出せるかはあなた次第。僕自身、日々しじみの旨味を研究しています。なぜならしじみバカだから(笑)
ちなみに僕のおすすめの料理は、あさりの代わりにしじみを用いた「しじみチャウダー」。これが超イチオシです!ぜひご賞味あれ。
あさり汁としじみ汁。あなたはどちらで身体を温めたいですか?