アワビは昔から高級食材として珍重されており、コリコリとした食感に魅了される方も少なくないでしょう。そんな高級食材のアワビですが、日本国内で水揚げされている種類など意外と知らない方は多いのではないでしょうか?
日本で一般的にアワビと呼ばれるものは、エゾアワビ・クロアワビ・メガイアワビ・マダカアワビの4種類と言われています。しかし、形がどれも似通っているので名前だけ言われてもピント来ないでしょう。
そこで、今回は150年の老舗水産物商「丸忠商店」が、日本国内で流通しているアワビ4種類の見た目の特徴や味、美味しい食べ方をご紹介します!食感やサイズが少しずつ違うアワビを知ってお好みのアワビを見つけてみてください!
目次
1、「北海道産 エゾアワビ」食感がよく調理方法が楽しめる
エゾアワビは、本来それほど大きくはならないですが、水温が高い海域に移植することで15~20cmまで成長します。殻の形は長楕円で、黒っぽいものからクリーム色のものまで個体差が大きいですが、比較的明るい色のエゾアワビが多いです。
産地は”エゾ”が名前に入っているだけあって、北海道が主産地。しかし、韓国やアメリカなど海外でも高級食材として養殖されています。
磯の香りが強いのが特徴。コリコリした食感は一口食べれば病みつきになるでしょう。お刺身を始め、アヒージョや炊き込みご飯など幅広い調理方法で楽しめます。
2、「関東地方 クロアワビ」お刺身でシンプルに食べる
クロアワビは殻長20cmほどになり、国内で流通しているアワビの中でも比較的ふくらみがあるのが特徴です。
関東地方は茨城県から九州にまで幅広く分布。食感や旨味が他のアワビに比べても非常に強く、硬めで歯ごたえがあります。その特徴を活かし、本来の味を楽しめるようシンプルにお刺身で食べるのが良いでしょう。
3、「関東地方 メガイアワビ」柔らかい食感で加熱調理が美味しい
引用:市場魚貝類図鑑
メガイアワビはクロアワビと大きさはほぼ変わらないですが、殻の形状はふくらみが浅く、輪郭も幅広です。放射肋と呼ばれる筋が殻の表面にはっきりと出ているのが特徴で、脚は淡いクリーム色のメガイアワビが多いです。
主産地に関してもクロアワビと似ていますが、関東地方を中心としておりますが、長崎県付近でも水揚げされています。
夏が旬ですが、基本的に産卵期前後以外は味がいいでしょう。食感はコリコリというよりはモチモチ柔らかいのが特徴。しかし、味はクロアワビに匹敵する旨味があるので、酒蒸しや煮貝など加熱調理すると食感も活かされた料理を楽しめるかもしれません。
4、漁獲量1%未満「マダカアワビ」
引用:市場魚貝類図鑑
アワビの中では一番サイズが大きくなり、30cmにまで成長すると言われています。脚の部分が深緑色なのが特徴。乱獲によって最近ではほとんど獲れなくなってしまったため、超高級貝となりました。主産地はメガイアワビと同じ場所に分布しています。
海産物なのでお刺身にして食べれる印象がありますが、マダカアワビに関しては旨味がないので蒸して食べるのが基本です。酒蒸しや煮貝にすると美味しく食べられるでしょう。
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