【プロ解説】魚の臭みを取る8つの方法!霜降り?レモン?どれが正解

魚の臭みを取る8つの方法

独特の臭みが苦手と感じる人が多い魚。とくに小さい子は抵抗を感じる子が少なくありません。しかし、健康に良い魚はぜひ家庭で食べてほしいと思いますよね。

そこで今回は150年以上の歴史を誇る水産物商「マルチュウスマイル」が自宅でできる魚の臭みを取る方法をご紹介します!

美味しい料理で家族にも喜んでもらえるよう参考にしてみてください。

魚の臭みを取る8つの方法

魚の臭みを取る方法は8つあります。

ご家庭で取り入れるなら、一つの方法に限らず様々な方法を知っておくことで、臨機応変に対応していけますよね。

  • 塩水で洗う
  • ヨーグルトに漬ける
  • 霜降りにする
  • ハーブやスパイスで調理する
  • お茶で洗う
  • お酒をかける
  • アクの強い野菜と一緒に調理する
  • レモンを振りかける

具体的にどのように臭みをとっていくのかそれぞれ紹介していきましょう。

1. 水・塩水で洗う

魚の臭みを取る基本の方法としてしっかりと塩水で洗うことが重要です。

流水で魚のぬめりがとれるまでしっかりと洗い流し、キッチンペーパーで軽く水気を拭き取ります。

内蔵などを取り除いた部分も水洗いすることで臭みの原因を大きく改善できます。

魚の旨味成分であるアミノ酸が体内で凝縮されるよう、表面に塩を振って少し寝かせてから海水に近い濃度3%程度の塩水で更に洗い流すと魚の旨味成分を残したまま調理が可能です。このとき真水を使ってしまうと魚が余計な水分を吸収してしまい、水っぽい仕上がりになってしまうので塩水はポイントになります。

2. ヨーグルトに漬ける

裏技としても知られている「ヨーグルト漬け」。ヨーグルトは魚の臭み成分であるトリメチルアミンを中和させるはたらきがあるため、臭みを解消するために使われることがあります。

ヨーグルトの風味が魚についてしまうため魚本来の風味まで消されてしまう欠点がありますが、生臭い匂いが苦手な子どもに食べてもらうときには有効的と言えるでしょう。

3. 霜降りにする

霜降りは、魚の切り身などを沸騰させたお湯にサッとくぐらせて表面の色が変わった状態をさします。

「霜降り」にすることで切り身の表面のタンパク質が固まり、生臭さの原因である脂分が閉じ込められるため臭みが少ない状態で調理ができます。

霜降りで形も安定し、煮崩れなど見栄えも保たれるのも魅力的です。

4. ハーブやスパイスで調理する

ハーブやスパイスと調理すると言うとハードルが高いイメージがありますが、身近な料理としてお刺身にワサビが添えられているものがあります。

魚の生臭さを消すだけではなく、魚の美味しい風味を引き立てたり、料理のバリエーションを増やすなどの役割を果たしているのです。

5. お茶で洗う

あまり知られていませんが、お茶で魚を洗うのも臭みを取る方法として有効的です。お茶には消臭効果・減菌効果があるので臭いと菌の両方へ効果があります。

また、魚のみならず、手に残った生臭い匂いなどにもお茶は効果的ですので調理の時に気になる人にはオススメです。

6. お酒をかける

お酒は焼き魚を料理する際によく使われていますね。焼く前に魚表面にお酒をかけ、5分程度おいてから焼くと生臭さが軽減できます。

お酒は臭みを取るだけではなく、身を柔らかくしたり、魚特有の風味を感じられる働きがあります。料理をする時に調味料の邪魔をしない上に魚料理を美味しく作れちゃうので重宝します。

7. アクの強い野菜と一緒に調理する

ゴボウやウドなどアクの強い野菜や山菜は魚と調理すると魚の生臭さをカバーすることができますので、臭みを取るのにとても有効的です。

ゴボウやたけのこを煮魚に入れるだけでも良いですし、炊き込みご飯としてアクの強い野菜と混ぜ合わせたりすると魚の風味を活かしつつゴボウなどの山菜の味も味わうことができます。

8. レモンを振りかける

魚の中でも脂質の多い魚ほど、酸化が進むのが早いです。酸化が進むと内蔵などが劣化し、特有の臭みが発生します。そこでレモンに含まれるクエン酸を振りかけておくと酸化を抑えることができると言うわけです。

しかし、レモンをかけてしまうとレモンの匂いはとれず調理に困ってしまう方もいるでしょう。そんなときはマリネやカルパッチョなどレモンの酸味を活かした料理にすると一石二鳥です。

そもそも魚の臭みの原因は「腐敗」

魚の臭みは腐敗が進む過程で「トリメチルアミン」と言う物質が増え、アンモニア臭が発生し所謂魚の臭みが出てきます。

トリメチルアミンは魚に含まれる成分である「トリメチルアミンオキサイド」が微生物によって分解されてできます。トリメチルアミンは魚が死んでしまった直後から発生し、それと同時に腐敗が進むのです。

魚の腐敗による臭みが最も進む箇所は内臓や血合いです。内臓や血合いをしっかりと取り除くことで調理の際の魚の臭みの度合いは大きく変わってきますよ。

魚の下処理することの重要性

魚の下処理することの重要性

魚の臭みは内臓や血合いの腐敗が原因であることが分かりますが、これらをある程度取り除くには下処理をしっかりと行うことが重要になります。

下処理は魚をさばく前に滑りを落とし、内臓・血合いを取り除いて洗い流すようにしましょう。

下処理によって臭みを抑えられなかった場合、そもそも魚の鮮度がどんどん落ちるため、料理の質が落ちてしまいます。他の調味料と合わせても魚の臭みは残り、臭みが苦手なお子さんなども美味しく食べられます。

家族で美味しい食卓を囲むためにも下処理の一手間を大事にしていくことが必要です。

まとめ

今回は魚の臭みを取る方法をご紹介しました。様々な調味料で臭みをカバーすることができたり、下処理や下準備で取り除くことができたりと自分に合った方法を見つけやすいです。様々な調味料を使うので料理のバリエーションも増やせて一石二鳥ですね。

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子どもと一緒に美味しい魚で食卓を囲んでいただきたいですね。