魚のアラとは?基本から美味しく食べる方法をプロが紹介

魚のアラとは?基本から美味しく食べる方法をプロが紹介

魚のアラとは、魚の身を切った後に残る部分のことをいいます。

最近では食べやすいようにスーパーで切り身だけで販売されていることが多い魚ですが、実は残ったアラの部分も美味しく食べることができるのです。

今回はそんな「アラ」について、150年以上の歴史を誇る水産物商「マルチュウスマイル」が美味しい食べ方、入手方法について紹介します。

アラの処理方法や美味しい食べ方を知って日本の魚文化により興味を持っていただければ嬉しいです。

【基本】魚のアラとは?

「魚のアラ」とは、魚の身を2枚、3枚などにおろした後に残る部分を指します。主に頭・中骨・尾などです。

魚のアラは身が少なく処分されてしまう部分というイメージが強いです。しかし、骨周りは旨味が強いため煮物や出汁として美味しくいただけます。

アラの部位

一般的に「アラ」と呼ばれる部分
  • エラ
  • かま
  • ヒレ
  • 中骨

かまは頭のしたのエラからヒレにかけての部位で、また、骨やその周りだけではなく、皮もアラに含まれます。

魚のアラの処理方法

  1. 耐熱皿に入れたアラ全体に塩をまぶし、10分程おきます。
  2. 熱湯を回しかけます。
  3. 熱湯が冷めたら水の中で汚れを落とし、水気を取ります。

下処理方法にはこの他に霜降り方法があります。霜降りは最中の滑りなどを取り除くことで生臭さを軽減できる処理方法です。

下処理方法として①までは同じですが、熱湯を周しかけるか、茹でるかのどちらかを選んで処理することができます。

アラの美味しい食べ方4つ紹介

アラは処分されてしまうため「調理して美味しいの…?」と思う人もいるかもしれません。しかし、調理方法によってはとても美味しく食べられます。

1. 煮物

1. 煮物
※写真はイメージです

【ブリ大根】

魚のアラを使ったぶり大根。最後にしっかりと煮詰めることでアラからでた出汁の旨味がギュッと凝縮されます。

【鯛のアラ炊き】

ご飯のおかずにピッタリな鯛のアラ炊きは甘辛い味付けが魅力の一品。臭みが気になる方は薄切りにした生姜を加えると美味しく召し上がれます。

2. 汁物

2. 汁物
※写真はイメージです

【ぶりのアラ汁】

根菜の優しい味わいを楽しめるブリのアラ汁。様々なお魚のアラ汁を使用すればバリエーション豊富な汁物が楽しめるので飽きずに食べることができます。ブリのアラ汁の場合は七味唐辛子で召し上がると程よい絡みがアクセントになってオススメです。

【鮭のアラ汁】

鮭のアラから作る汁物は具沢山にすることで旨味を堪能できる一品に。塩味の強い鮭のアラを使用すれば小りょいの顆粒だしでも芳醇な香りの汁物に仕上がります。

【鯛の潮汁】

潮汁とは、塩で味付けしたシンプルな味わいの汁物を意味し、魚介類から溶け出した出汁を活かしています。上品な味わいが特徴ですので、ワンランク上の高級感の感じられる汁ものができあがるでしょう。

3. 焼き物

3. 焼き物
※写真はイメージです

【魚のアラの塩焼き】

フライパンやグリルでできるお手軽料理として人気の塩焼き。骨周りのみなので食べれる部分が限られてしまいますが、お酒のおともに添えてみてはいかがでしょうか。

4. 蒸し煮

【魚のアラと白菜の蒸し煮】

冬にほっこりとした気分になりたい人にオススメの蒸し煮。アラの身の少なさは白菜で補うため、ボリュームたっぷりで満足感のあるメニューです。柚子や酢橘を一絞りすれば温かみのある味わいの中にサッパリ感も演出できます。

アラの入手方法を4つ紹介

1. 魚1本買う

自身で魚を捌けると言う方は魚を1本買ってしまうのが一番手っ取り早いでしょう。好きなアラの部位を選んで好きなように調理できるため、アラにこだわりのある方には自分で捌いて好きな部位を使うのが一番良いですね。

2. スーパーで買う

全てのスーパーではありませんが、アラを商品として販売しているスーパーも少なからず存在します。ただし、メジャーなものではありませんので、事前にリサーチしておく必要があるでしょう。

3. スーパーで頼む

先ほどスーパーで販売していない可能性があるとお伝えしましたが、店頭には出さずに裏に保管されている可能性は十分考えられます。

実はスーパーで捌かれて残った魚のアラは通常商品にならないことが多いため、ゴミとして廃棄されてしまうことがほとんどです。そんな廃棄物を欲しいと言ってくださる人がいるなら喜んで渡してくれると言うスーパーもあるかもしれません。

しかし、あくまで廃棄物として扱われているため、欲しいときにない可能性もあります。そうならないためにも事前に連絡して取り置きをお願いしてみるのも良いでしょう。

4. 魚屋で買う

鮮度の高い魚を販売している魚屋さんはその場で魚を捌いている可能性が高いです。そのためアラもその場で出るので一緒に販売していることも少なくありません。

オススメの美味しい魚屋さんを聞きつけたら、アラを探してみると美味しいアラに出会えるかもしれませんね。

まとめ

今回は魚のアラの処理方法や美味しい食べ方についてご紹介しました。

魚の身はもちろん美味しいですが、骨周りの旨味も負けてはいません。魚の隅から隅まで美味しくいただく日本の文化はこれからも続いて欲しいですね。

マルチュウスマイルの商品一覧

水産物商が手がけるマルチュウスマイルでは目利きのプロが厳選した新鮮な魚をお届けします。レストランでしか味わえないような美味しい魚を、通販によって簡単に自宅で食べられます。

魚離れが著しい昨今ですが、美味しい食材を余すことなく且つ健康的な食事が日本の食卓に再び溢れかえると嬉しいですね。